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「宝」の旧漢字である。
金文とは、今から約三千五百年ほど前の中国古代の祭祠用青銅器に鋳込まれた文字のことであり、漢字のもっとも古い原形のひとつである。
この文字が生まれた殷時代の貨幣は貝であったため、財産や貴重なものなどを表す漢字はおしなべて「貝」字が組み入れられている。「財」をはじめ、「賣」、「買」、「貸」、「販」、「貧」などの多くの文字がある。
興味深いのは、殷王朝の黄河中流域にはこの貝はなく、南方の珊瑚礁でしか生息しない「子安(こやす)貝」ということである。ではどこから運んだというと、もっとも近いのは琉球列島の宮古島の可能性が高いとみられている。貝を運ぶために、決死の覚悟で大海原に漕ぎだした古代人の勇壮な姿を想像できるのも漢字のロマンである。

1948年愛知県生まれ。17歳で毎日書道展全国最年少入選。
1966年から京都に居住し、真言宗密教学院にて書道講師の傍ら、空海研究、古筆墨跡、仏教美術、考古学を独学。これがのちの「温故知新」や「逆転の発想」といった公平式行動哲学の礎となる。
1978年東京に転居。
1985年以降は、韓国、中国などアジア諸国へ修業と研究取材の旅を重ねながら、自由な創作活動へ。日本各地で年8回以上の国際展を開催するほか、韓国、アメリカ、ベルギー、ドイツなど、数々の国際展に招待作家として出品、個展開催。デザインを学ぶ学生への指導や、知的障害者へ陶芸、紙漉き、書の指導、ワークショップにも力を注ぐ。NHK番組「新日曜美術館」「ようこそ先輩・課外授業」「国宝探訪〜空海」「興味悠々」など出演番組多数。
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